夏の終わり。




「なぁ、夏ってこんなに暑かったっけ?」
「さぁ、でも、もう秋だぜ」
「9月だよな〜」
「はえー」
「今年も、野球ばっかだったな」
「おう!毎年、野球ばっかだぜ」
「俺たち、なんてったって、高校球児だもんな」

そんな会話をしながら、夏休み最後の練習を終えた俺たちは、帰り道を歩いていた。外は、まだ明るく、夜には程遠い。

「じゃ、俺ここで」
「俺も。じゃな」
 
少しずつ別れていって、いつの間にか一人になった。何となく、淋しいけれど、また明日から学校が始まる。野球も出来る。
 三橋は、ゆっくりと空を見上げながら、歩いた。

 手に残るのは、先程まで投げていた硬球の感触。
 程よい疲労感に、やりきったという満足感。
 
今年の夏は、終わったけれど、来年もまた夏は来る。 当たり前のことだけど、それが嬉しかったりする。

「ただいま」

 僕たちの夏は、まだまだ続いていく。





END


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