ある晴れた日。 「こんなところに居たのか。」 皆が思い思いに過ごす休日の一時。 「静かだからな。」 暖かい春の陽射しに包まれて、平和だといえる時間を過ごす。 「・・・なるほど。」 そう言って、アスランは座っているイザークの隣に寝転んだ。 空がとても青い。 何をするでもなく、ただ空を眺めていた。頬にあたる風はもう温かく、眠気を誘った。 隣で本を読む彼は、相変わらずの様子だが、ときどき見せる欠伸に自分と同じだということに気付く。 「イザーク、借りるな。」 イザークが何かを言う前に、アスランは伸ばされていた右足に頭をのせた。 「重い。」 不満そうに呟くイザークを気にすることなく、アスランは気持ち良さそうに目を瞑った。 そんなアスランを見ながら、イザークも溜め息をひとつつくと、優しく瞳を細めて、アスランの少し癖のある前髪を撫でた。そして、また本を広げる。 まだ、それは戦争が本格的に始まる前。 まだ、誰も血を流す必要がなかった時間。 ずっと、こんな時間が続くんだと、信じて止まなかったあの頃。 『―――アスランっ!』 幸せだったある晴れた日の話。 END |
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