| PartW 01. あれほど綺麗に晴れ渡っていた空は、薄っすらと雲が覆い始めていた。 シンは、告白することを決めたその日の放課後、職員室に戻ろうとしたアスランに声をかけた。 「あの・・・。話したいことがあるんですが、この後大丈夫ですか?」 アスランは腕時計を確認しながら、 「なら、4時頃に2階の生徒相談室でいいか?」 と、快諾した。 そのことにほっとしたシンは、はい。と返事をしてその場を離れた。 「あとは、なるようになるだけだ。」 静かな廊下に、シンの声が響いた。 + + + アスランにとって、シンからの話というのは、 進路関係のことか学校生活のことばかりだと思っていた。 受験間近の3年生からのこの時期の相談は、 大抵、志望大学や成績の伸びが悪いとかそういったものなのだ。 まさか、自分がその話に関わるなんて、全く考えていなかっただろう。 「・・何かあったのか?」 職員室に戻ったアスランは、最近のシンの様子について考えていた。 特に、友達関係で何か問題があったようには、思えず、 成績、志望大学等に関しても、これといって思い当たる節は見つけられずに居た。 「ザラ先生、生徒が呼んでますよ。」 少しの間、考えに集中していると、後ろから声がかけられた。 アスランは、返事をしながらそちらのほうに視線を向けた。 「あ、・・はい。」 運命の歯車は、静かに廻り始めた・・・。 |